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投資の世界で「もったいない」は不要

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ざっくり台本

■テーマ
投資の世界で「もったいない」は不要


「プロスペクト理論」では「人間の行動は本質的に“損失回避的”である」といわれています。


例えば、投資家は収益よりも損失の方に敏感に反応し、収益が出ている場合は損失回避的な利益確定に走りやすい。一方、損失が出ている場合はそれを取り戻そうとしてより大きなリスクを取るような投資判断を行いやすいとされる。


面白くない映画を見た時に似ているかもしれない。例えば、面白いと思って見に行った映画がつまらなかった、と仮定します。


2時間の映画を途中、30分ぐらい見たところで、「つまらないから」と席を立つことができますか? 多くの人は「せっかく買ったチケットがもったいないから」と最後まで映画を見ようとします。


途中で席を立った人が損をするのは「チケット代+映画を見た30分の時間」です。これに対し最後まで見た人が損をするのは「チケット代+最後まで見た2時間の時間」なのです。


つまり、払ってしまったチケット代というのは途中で出ようが出まいが戻ってきませんから、この場合は「もったいないから」と思ってつまらない映画を見続けるほうが多くの時間を無駄にして、より大きな損になってしまっているのです。


FXの場合は、買いのポジションを持っていて少し含み益があると仮定します。


1つは「まだ上がるかもしれない」という期待感、もう1つは「今利益確定をしないと、下がって今ある利益が減るかもしれない」という不安感です。「損失回避性」の強い人の場合、後者の気持ちが強くなります。


損切できない人の心理もこのプロスペクト理論によるものです。「もったいない」という感情ひとつで逆に損失を大きくしてしまうことがあります。


例えば、ポジションを手放した瞬間、自分がイメージしていた方向へ動いて「もったいない」気持ちが起きる。大きくチャートが動いていた場合、大きな波になれなかった…と機会損失を感じる。


「もったいない」気持ちが起きるのは自然で仕方ないとして、どう付き合うか?それを解決するのは、イメトレ。口座が増えるイメージができるかどうか。


検証ソフトなどで自分で調べた数字が自信につながり、今回の機会を逃しても次取れたらいいと切り替えができるようになります。


9万人が企業型確定拠出年金で損をしていると言われている。年金や退職金の制度として、「確定拠出年金」を導入する企業が年々増加している。個人型の確定拠出年金は「iDeCo」です。


これらの最大のメリットは、企業型も個人型も掛け金全額が税金の控除対象となる。もう一つのメリットは、運用でどんなに儲けが出てもすべて非課税になること。


普通の証券口座で投資を行なった場合、利益には20%の税金がかかるが、確定拠出年金では税金がかからない。


老後資産の積み立てを目的とした制度なので、基本的に60歳までは引き出せないが、その間は何度でも売買できる点はNISAと比べると大きなメリットです。


確定拠出年金は始まって20年近く経ちますが、去年「企業年金連合会」が発表した「確定拠出年金実態調査結果」によれば、スタート以来の通算運用利回りがマイナスになっている人は1.2%います。


企業型の確定拠出年金加入者は約750万人いるので、9万人ぐらいの人がトータルで損をしているということになります。


スタートしたのが2001年なので、日経平均株価で見ても当時から2倍以上になっていますし、毎月積み立てで放ったらかしておいても1.9倍になっています。


放っておいても損をすることはありえなかった20年間なのです。貯蓄を選択している人も多いのかもしれないですね…。

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